2004年 04月 01日
パケット通信料との格闘
ただいま売り出し中のDOCOMO FOMA900i。
確かに、今までのPDC端末(505iとか504iSとか)に比べると通信速度は速いし、容量もすごい。FLASHの容量も5倍だし。
何より、パケット通信量がPDC端末の1/10で済むパックがあったり、定額であることを考慮すると、PDCからFOMAへの乗り換えは賢明なのかも知れない。
携帯のwebコンテンツを作成する上で、一番重要なのは「パケット通信料を極力抑える」こと。
これがかかりすぎると、どんなにいいコンテンツを作っても、お客は逃げていってしまうのです。
退会理由№1は
「パケ代かかりすぎ」
なのだから。
505iからできるようになったFLASH。
これが曲者で売りなんだから使え、という命令がくだり、うちの会社のほぼ全コンテンツでFLASHを利用したコーナーを作成した。
が、実際作ってみれば大した機能は使えない上に20kb以内の大きさにしなければならない。
1パケット0.3円のDOCOMO、これで20kbのファイル受信をした時の料金を計算してみよう。
1パケット=128b
20000÷128=156.25 で切り上げで157
157×0.3=47.1
47.1円ですよ。
FLASHで容量目一杯使ってなんとかTOPページを作ったとする。
TOPページだから嫌でも何回もこなくちゃいけない。
一回TOPページへアクセスする度に47.1円。
一日一回アクセスで月30日として1413円。
TOPページ見るだけで1413円もかかるサイト、誰が見に来ますか?
冗談じゃないでしょう、私なら絶対にアクセスしません。
そしてこのお金はDOCOMOの通信料です、こちらには一銭も入ってきません。でも利用するユーザはこの金額を払ってうちのサイトに来るのです。
それだけのお金を払っても見る価値のあるサイトにしなければユーザは納得しないのです。
画像やFLASHを使って見栄えを良くすればパケット通信量がかさみ、それらを減らせば寂しいページになってしまって課金をするサイトとしては物足りなくなってしまう。
常にこのジレンマと戦っていく必要があります。
ところがみんなFOMAになってくれると・・・・・・・
全面FLASHにしても、たっぷり画像を使っても、たくさん読み物を入れても、通信料は定額もしくはとっても安い。
通信速度も速いから、多少重いページを作ってもさくっと表示される。つまり待ち時間が少ないのでユーザがイラつかない=コンテンツをよく見てくれるようになる。
いいことずくめです。
退会アンケートやお問い合わせで
「どうせDOCOMOからマージンもらってんだろ!こんなに通信料とりやがって!」
という苦情をもらいます。
とんでもないです、一銭ももらってません。
「冗談じゃない、どんだけ苦労していると思ってるんだ!」
という言葉をぐっと飲み込み、サイトを作っています。
そう言いたくなる気持ちも判るから。
早く通信料定額制が普及して、みんなが心おきなく携帯からwebコンテンツを見られるようになればいいなと、本気で思ってます。
通信料定額を、一番望んでいたのは、もしかしたら私のようなwebコンテンツ運営者だったのかも、なんて考えが浮かぶ今日この頃・・・・・
by blue_wind_xx
| 2004-04-01 18:24
| 仕事